ミネラルウォーターを販売するNestle Waters社は、同社の商品を無電化区間で輸送する貨物列車に、水素燃料電池の電力で駆動するエンジンを搭載する機関車で走行させることになったようだ。ドイツでは既に燃料電池列車(客車)が走っているが、そのシステムを構築したのはAlstomとEngie。Alstomはドイツの列車の燃料電池化を実現させている。この水素は再生可能エネルギーを使って生産されるグリーン水素で、Nestle Waters社の脱炭素経営戦略の具体化となる。2025年に走行を始める計画になっている。
この走行が実現すると、これまでこの無電化区間を走行していたディーゼルエンジン駆動の機関車に比べて90%以上炭素の排出を減らすことができるとのこと。年間1万トンの炭酸ガス排出を抑制できるとしている。Nestle Waters社は2018年迄、主力商品である飲料水ペリエを、生産工場のあるVergezeからFos-sur-Mer港までトラック輸送していたのだが、トラックは年間27,000台が使用されていた。これを2021年から貨物列車で輸送することにしたのだが、環境対応として、電気駆動とディーゼル駆動の機能を装備した機関車で牽引される貨物列車を利用してきた。これによって、炭酸ガスの排出を年間1,920トン削減できたと推計されている。この列車は製品の輸送と同時に、回収された空き瓶を工場に戻すのにも使われている。
Nestle Waters社は、2020年に、フランス内で排出する炭酸ガスを2022年迄に13%削減する経営方針を設定していた。同社によれば、2021年末までに11%の炭酸ガス5,900トンの削減をすることができている。Nestleグループは、世界の関連事業全体の炭酸ガス排出量を2050年までにネットゼロにする目標を示しているが、今回の燃料電池機関車の採用はその具体化の一環になる。この機関車を製造したAlstom社は、この方式を世界に向けて商品化しようとしている。
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