JR東日本は18日、川崎市の車両基地において、燃料電池と蓄電池を電源とするハイブリッドシステム搭載の試験車両「HYBARI(ひばり)」を報道陣に公開した。2030年の実用化を目指し、3月下旬から走行試験を行う。同社は一部路線で使用しているディーゼル車両を次世代車両に入れ替え、50年度に鉄道事業での二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す。
ロシアのウクライナ侵攻とはかけ離れた話題になるが、今の政治的、経済的混乱はいずれは収拾されるだろう。世界が落ち着けば、気候変動問題への対応が再度重要なプロジェクトになる。その時に、この燃料電池車両は、世界市場に向けて拡販されることが期待される。
ドイツで燃料電池車は実走行をしているが、少し遅れ気味とは言え、実用化に向けて動き始めたのは嬉しいことだ。試験車両はトヨタ自動車、日立製作所と協力して開発したようだ。車両の設計・製造はJR東日本、燃料電池はトヨタ、ハイブリッド駆動システムは日立がそれぞれ担当したと報じられている。
日本の狭軌を走る列車であるために、燃料電池と蓄電池の取り付けスペースに制約があり、走行距離を伸ばすのが難しいという課題があるようだ。
ディーゼル車をこの燃料電池車に置き換えれば、炭酸ガスの排出を大きく下げることができる。そのテンポをできるだけ速くするためにも、順調に走行試験を進めて欲しいものだ。
この2月にはJR東海が鉄道会社の先陣を切り、ユーグレナと共同で実用性検証試験を実施している。今年7月から営業運転を始める予定の新型特急車両「HC85系」に次世代バイオディーゼル燃料を搭載して走行試験を行った。この車両はディーゼルエンジンで発電し、バッテリーに蓄電して走行するハイブリッド車両で、現行のディーゼル気動車と比べてCO2の排出量が3割削減できるのが売り。さらに次世代バイオディーゼル燃料に代替できれば、残りの7割も実質ゼロにできる計算だ。問題はバイオ燃料のコストのようだ。ユーグレナの事業家努力に期待したい。
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