効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■深海からレアアース

レアアース(稀少金属)は蓄電池や半導体の原料の一部で、量的には少ないが、これが無くては製品にならない。だが、日本にはレアアースを産出する所がないために、殆どを輸入に頼っている。これからは、耐用年数が尽きた製品からレアアースを改修する技術も開発されるだろうが、現時点では輸入に頼らざるを得ない。だが、数千メートルの深さがある海底には、地下深くから噴出するマグマが溜まり、泥状の海底物質として存在する。

現時点では、中国など海外からの輸入に頼らざるを得ないのだが、その制約から脱するために、6千メートルの深さにある海底の泥に含まれているレアアースを採取する方策の開発を政府が推進しようとしていると報じられている。日本近海の経済圏にレアアースを含む泥の存在が確認されたのは2012年。その後その採取方法の開発が小笠原諸島あたりで進められている。この海域の深海にある泥に含まれるレアアースの量は、国内消費の数百年分に相当すると推計されている。

日本政府は来年度からこのレアアースを深海の泥から採取する技術開発費用を予算に計上し、5年以内に採取技術を確立しようとしている。この計画の目的の一つには、2028年から民間企業がこの採掘分野に参入できるようにするということがある。基礎的な技術開発を国の手で行い、それを民間に引き継いで貰うということだ。ということは、現時点では民間企業が参入しても利益を出せないプロジェクトに留まっているからだ。採掘用のパイプを降ろすことができる大型船「地球」は既に建造されていて、静岡県の清水港に係留されている。これを使って茨城県沖合の深海海域で掘削テストが行われようとしているが、2,470メートルの海底から1日に70トンの泥を吸い上げる能力を持っている。これだけ大量の泥を海底から汲み上げるのは世界でも初めてのことのようだ。最終的には1日に350トンを吸い上げるのが目標となっている。課題はどこまで採取コストを引き下げて、中国が鉱脈から採取するレアアースの生産コストに対抗できるかということだ。日本は全量を輸入に依存し、その60%が中国から。今後の中国との関係がどの方向に向かうかが不透明な現在、国産のレアアースを確保できれば、政治的制約を大きく引き下げることができる。

 

 

 

 

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