効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■米国が自国産バイオエタノールを日本へ

バイデン大統領の環境政策の一環だろうが、米国産のバイオエタノールを日本に輸出するつもりらしい。アメリカではバイオエタノールを自動車のガソリンに混入させるのが普及しているのだが、それを日本にもやらせようとしているのだろう。日本でも実証的に混入をしているはずだが、問題はその原料がトウモロコシであることだ。アメリカはトウモロコシの最大生産国のようだが、南米からも輸入しているはずだ。

バイオエタノールを自動車燃料に使うと、炭酸ガスは排出されるのだが、元々トウモロコシが生長するときに空気中の炭酸ガスを吸収しているから、それを消費する形になり、トータルで見るとカーボン・ニュートラルになる。だが、アメリカの生産量だけでは追いつかないので、南米から輸入もしているらしく、それが良い収入になることから、輸出国では原生林を切り開いてトーモロコシ畠にしているところが増えているらしい。ということは、炭酸ガスを空気から取り込んで成長する原生林がなくなっていくことになり、トーモロコシ栽培よりも炭酸ガス吸収量が多い樹木がなくなることにより、全体で見ると炭酸ガスの排出量は増えることになる。したがって、日本がトーモロコシから作ったバイオエタノールを輸入すれば、地球全体で見ると炭酸ガスの排出量は増える方向に向かう。

一方、トーモロコシは食料でもある。いまウクライナ問題で食糧価格が急上昇している中、飢えに苦しむ人が増えている国もあることを考えれば、日本はアメリカに対し、バイオエタノールよりもトーモロコシをそのような国の支援に回すようにさせるべきだろう。飢える人への支援の方が、長期的な環境対応政策よりも重要ではないだろうか。日本としては下水処理場などで発生するメタンを発電燃料にするだけでなく、エタノールの原料にも使う方向に向かうべきだと思っている。

 

 

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