効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ロシアからの天然ガス依存度の高い欧州諸国

ロシアは、ドイツにとって最大のエネルギー供給国である。英国の石油会社BPの報告書によると、2020年のドイツの天然ガス輸入量の内55.2%はロシアからだった。ドイツ経済輸出管理局によると、2020年にドイツが輸入した原油の33.9%はロシア由来。石炭輸入量の48.5%もロシアからだ。フィンランド天然ガス全量をロシアから輸入している。

ロシアがウクライナに攻め込んで以来、パイプライン ノルドストリーム1による天然ガスの輸入が激減している。欧州の場合、天然ガスパイプラインは網の目のように相互接続されているから、ロシアからの天然ガス輸入が減ることは、ドイツ以外の国にも大きな影響を及ぼす。しかし、日本と異なり、岩塩層や涸れた石油・ガス田を利用した天然ガスの地下貯蔵設備が各地にあり、そこに貯留された天然ガスの量は多いから、例えロシアからのガスが止まっても、すぐにガスが使えなくなるわけではない。だが、ロシアとウクライナの間の危機的状況が長期に亘るとすれば、貯蔵されているガスを使い切る可能性もある。その場合でも、北海の天然ガスなどの供給はあるから、全くゼロになるわけではない。とは言え、危機的な状況にはなるだろう。

暖房が必要となる時期までロシアからのガスが大きく減ったままになると、市民の命に関わる事態となる。日本のようにこたつで暖をとるような生活様式ではなく、住宅でも一つのボイラーからのお湯を全室に送る方式だから、ガスが止まれば凍死者もでるほどの事態になるだろう。冬になるとガスの消費量は急増するから、貯蔵したガスを食い潰すことになる。各国で相互に接続されているパイプラインで融通することはできるが、危機的状況になると,自国優先になるのが自然の成り行きになる。

人の命にも関わることになるから、ロシアもある程度のガス供給を継続するだろうが、現状から見ると早期にロシアのウクライナ侵攻が終わるとは思えないから、欧州諸国がどのような対応をするかが課題となる。

 

 

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