効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■北本連系線の容量拡大

 北海道電力はこのほど、新北海道本州間連系設備(新北本連系設備)の竣工式、祝賀会を開催したという記事を今日見ることができた。やっとという感じだが、これでこれまで60万キロワットだった容量が90万キロワットになる。しかも新設備は外部電力なしに運用できるために、安定性が向上する。北海道と東北の電力周波数は50Hzだから、もし海峡を越える架空線でつなぐことが出来れば直流に変換して連携させる必要はなかったのだが、海峡に船舶の通過の支障がない高さに、しかも間に支柱なしに高圧電線を張ることが難しかったために、海底電線部分を直流にしたものだ。今回の新設部分は海底ではなく、北海道と本州をつなぐ鉄道のトンネル部分に敷設されている。直流だから電磁波の問題もなく、通過する列車に対する影響もないからだろう。連系線全体は電源開発が運用している。

 新北本連系設備は2014年4月に着工し、今年3月に運転を開始した。容量は30万キロワット。この容量拡大によって既設による電力需要のピーク時間が異なる両地域の電力供給を円滑に行い、発電設備を有効に利用できる。今回の15号台風で東京電力管内にある2つの発電所が停止を余儀なくされているから、暫くは東北電力から電力を送って貰うだろうが、それに代えて北海道に振替することも出来るようになったとも想定できる。中部電力から東京電力は周波数が違うために、ここでも周波数変換の連系線があるが、この容量がまだ確か120万キロワットしかないので、東京への融通は限定的にならざるを得ない。ここの拡充も着手されている筈だが、この拡充もできれば、日本全体の電気の流れが円滑になるはずだ。

 報道では、道内の供給安定性を高めるほか、再生可能エネルギーの導入拡大も促すとあるが、風力発電の潜在量は大きいのは確かだが、それを受け入れる北海道内の送電系統容量が小さいところが多いために、じっくりと時間をかけた取り組みが必要だろう。

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