効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■日本の洋上風力発電

欧州では北海に多くの洋上風力発電が稼働している。だが日本は海に囲まれているのだが、洋上風力の数は極めて少ない。よく言われるのは、日本の海底には遠浅の区域が少ないためだといわれるが、遠浅の地域にもまだほとんど設置されていない。

報道によると、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、洋上風力発電の大規模な導入が期待されているようだ。「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会」において示された2040年時点の案件形成30~45GW(3000~4500万kW)のうち、約10~15GW(1000万~1500万kW)が北海道エリアに分布している。強い風が吹く海域が多いからだろう。しかしながら北海道エリアの電力需要は270~540万kW程度であるため、風がよく吹くときには需要を大きく上回ることになり、余剰分を大需要地、例えば東京エリアへの送電が不可欠となる。

現在、北海道と本州の間の海峡に、北本連系線という高圧直流送電線が2本敷設されているが、その合計容量が90万kWだから、すぐに溢れてしまうことになる。そのため、北海道に洋上風力発電を増やすと、新たに本州に接続する海底電線の敷設が不可欠となる。国内では長距離の海底直流送電の実績が乏しいことから、2021年3月に「長距離海底直流送電の整備に向けた検討会」が設置され、長距離の海底直流送電に関する技術的課題や費用、期間、ルート、ファイナンス等の具体的検討が開始されたらしい。

現在の北本連系線は、陸上の架空線124km、海底ケーブル43kmの合計167kmであるが、北海道の交流を直流に変換して送り出し、本州で直流を交流に変換して接続されている。欧州では国際連系線も多数存在し、英国⇔ノルウェー間の「North Sea Link」は海底ケーブル部分で720kmもの長大なものだ。現在のものの容量を増強することもありうるが、課題は、本州側にそれを受け入れて電力需要地の東京地域まで送る送電線の容量が不足することだが、現在稼動していない柏崎刈羽原子力発電所に接続すれば、その空き容量を利用することができる。海底電線の距離が長くなるのも課題となる。

今後どのように計画が具体化されるかに注目している。

 

 

 

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