効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■LED

かなり前に自宅周辺の道路照明がLEDに代わった。それによって街路灯の電力消費が大幅に下落し、投資効果は素晴らしいものだと報じられたことがある。これを見て、LED照明の普及によって、世界の照明市場での電力消費量は大きく下がるだろうと思っていた。

だが世界的な市場調査によると、LEDの単体コストの下落によって、これまで使われていなかった国や地域での利用が急速に拡大し、照明分野での電力消費量を世界的に見ると殆ど下がっていないそうだ。調べて見ると、次のようなレポートに出くわした。

「ある国際的な科学者チームは、衛星に搭載されたセンサーを使って、夜間の地上の明るさの変化を調べ、LEDが地球規模での省エネにつながっているのかを見極めようとした。LED、OLED(有機発光ダイオード)そしてPLED(ポリマー発光ダイオード)などの固体光源の導入によって、フィラメント電球やガスといった従来の照明からそれらへの移行は大いにエネルギーを節約できると考えられ(そして願われ)ていたのだが、最新の研究によると、LEDの使用によって多くの地方自治体ではエネルギーを節約でき、それによって照明をさらに使うようになるリバウンド効果を招いてしまったことが分かった。」というもの。世界は蔓延する『夜の喪失』を経験したと表現している。

日本の場合、国内のLED普及率(出荷ベース)を2020年までに100%にするという政府目標の下、達成率は既に99.5%を超えているが、今後はストックベースの置き換えが期待されるという報道記事もある。国内の住宅用照明器具は20年度時点で10億台存在するが、LEDや有機ELを使用した次世代照明の比率は47%と推定される。国や業界は30年度に100%を目指す。日本だけを見れば、照明関連のエネルギー消費は大幅に下がっているのだろうが、世界で見ると、これまで照明のなかった国や分野でLEDの取付が拡大し、高効率を上回る電力消費を生み出したと言えるだろう。

どういう視点で判断するかの重要性を思い知らされた。

 

 

 

 

 

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