効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■エネルギーをロシアに依存する西欧諸国

天然ガス田がオランダ北部のグローニンゲンで発見されたのが1959年。1964年から供給が開始されたのだが、そのイメージが強くて、西欧は天然ガスを自給できるような錯覚に陥っていた。だが、このガス田の埋蔵量がほぼなくなり、2022年に向けてオランダ政府は採掘を停止すると発表している。埋蔵量そのものの減少が主要因ではあるが、採掘が進むにつれて地震が発生するようになったことにオランダ国民が否定的な姿勢であることの方が大きいようだ。

今ではロシアが西欧諸国の消費する天然ガスの多くの部分を供給している。ロシアがパイプラインで天然ガスを供給し、さらには、ノルドストリーム2で新しい供給を始めようとしている。その対象はドイツだから、パイプのバルブを閉めるという脅しは極めて政治的に大きな影響を与えるし、そこまでしなくても、価格を上げるだけでも西欧経済は大きなダメージを受ける。

ロシアとNATOとの対立を巡って、この天然ガス供給が重要な位置を占める。西欧が不足する天然ガスを米国が補おうとしているが、LNGによる輸送しか手段がない。その供給余力を米国が保つかといえば、自国の天然ガス価格が上昇するから、中東諸国からの供給を増やす必要が出る。現在の政治情勢から見て、中東の天然ガス供給国がLNG設備を急増させることは極めて難しい。

セルビアを巡るロシアと米国の対立関係を見ると、天然ガスの供給を支配しているロシアが圧倒的に有利なのだが、どのような形で収束するか、しないのか。両国のかけひきが西欧の今後を決めることになる。LNGの供給という面から見ると、日本も安閑とはしておれないのが現実だろう。

 

 

 

 

家族の一人がやっている猫、鳥、犬などをモデルにした手作り

のご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form