効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■伸びぬ日本の地熱発電

火山国の日本では地熱を利用すればかなりの発電ができるはずだ。だが、一向に伸びない。地熱資源量が世界首位の米国などで、低温・小型の「バイナリー方式」が勢いを増し、高温・大型の「フラッシュ方式」で約7割のシェアを誇る日本の技術が採用されにくくなっているようだ。

地熱は再生可能エネルギーの1つで、熱源を確保すれば昼夜を問わず安定して発電できる。日本勢が得意なフラッシュ方式は一般に、地下でフラッシュ(減圧沸騰)した蒸気と熱水の混合体を分離器で蒸気だけ取り出し、その蒸気でタービンを回して発電する。火山帯に位置する地域など、200度以上の高温な蒸気・熱水が出る場所では、この方式が適している。

一方、バイナリー方式は熱水の温度が低い、蒸気量が少ないといった場合に採用される。取り出した熱水で、水より沸点の低い別の液体(例えばアンモニアと水の混合液)を蒸気化してタービンを回す。熱水を取り出し、別の液体を温めるという2つの過程を経るためバイナリー方式という。1キロワット時当たりの発電コストはフラッシュ方式の4~10円に対し、バイナリー方式は4~12円とやや高い。

温度の高い泉源を持つ温泉地などでは、バイナリー方式で熱を下げるという方式を使っているところもあるが、コストがかかることから採用されていないところが多い。近年は100度強の低温でも発電できるバイナリー方式の技術開発が進み、トルコのような地下の温度が高くない国でも導入され始めた。地熱導入量全体に占めるバイナリーの比率は足元で2割に近づく。トルコは再エネ比率上昇の基軸をバイナリー発電においているとのことだ。

世界首位の米国でもバイナリーが急速に伸びている。米国立再生可能エネルギー研究所(NREL)によると、米国の地熱導入量は19年時点で約385万キロワット。10年以降の導入量はフラッシュが7万キロワットにとどまるのに対し、バイナリーは約8倍の54万キロワットとなっている。

日本は自国保有のフラッシュ式の優位性にとらわれているのだろう。利用しやすいのはバイナリー発電だから、政府もその方向への誘導をすべきだと思う。

 

 

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