効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■蓄電池の技術開発

電気自動車(EV)の普及と蓄電池は密接な関係があることは当然だが、蓄電池の素材に資源量の制約がある場合、EVの普及自体に問題が出るし、その資源を持つ国に大きな収益をもたらす可能性がある。特に中国についてそれが言えるだろう。だが、普遍的なマグネシウムを素材とする蓄電池が開発されたと報じられている。

ここからは報道のほぼ丸写し。

東北大学らの研究グループは2021年7月、マグネシウム蓄電池の正極に利用できる新しい硫黄系複合材料の作製に成功したと発表した。従来型の酸化物系正極材料と比較し、高速充放電を可能にするなど、高い性能を得られるという。マグネシウム蓄電池は、高いエネルギー密度を持つ次世代蓄電池として期待されている。負極にマグネシウム金属、正極に硫黄を用いる蓄電池で、理論エネルギー密度は約1700Wh/kgに達する。これは、正極にコバルト酸リチウム、負極にグラファイトを用いるリチウムイオン電池の理論エネルギー密度(約370Wh/kg)を大幅に上回る値だ。硫黄も地球上至る所にある。火山国の日本も有望。

一方、硫黄系正極には課題もある。硫黄の電気伝導性が低いことから、導電性物質と混合して利用する必要があり、そのプロセスが煩雑であること。また、硫黄やその反応中間体が電解液中へ溶出することが課題となっている。さらに、マグネシウム蓄電池においては、固体内でマグネシウムイオンの拡散が遅いことが原因で、高性能の正極材料を得ることは困難だったという。

研究グループは今回、硫黄系正極材料を作製する新しい方法を考案。金属硫化物から金属元素成分が電気化学的に離脱することで、液体硫黄(活物質)とポーラス状の硫化物(導電性フレーム)で構成される複合体を得るという手法だ。電解液にイオン液体を用い、硫黄の融点(約120℃)よりも高い温度(約150℃)で作動させることにより、高速の液体反応を利用することが可能になった。さらに、ポーラス状の硫化物が導電性を担保しながら、硫黄を正極内に閉じ込めて電解液への溶出を防止することができるという。

実用化にはさらなる時間が必要だろうが、可能性が見えるところに期待したい。

 

 

 

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