効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

鉛電池の再生

従来型の自動車などに使われている鉛蓄電池は、寿命が3年程度であって交換することになる。鉛蓄電池は使い続けると、電極の鉛と電解液の硫酸が反応し、電気を通さない硫酸鉛の被膜が電極を覆い、十分な放電や充電ができなくなるのだ。鉛蓄電池は電話の中継施設や非常用電源としても広く使われている。この寿命が来た時には殆どがリサイクルされるが、それは素材に戻されて新しい製品に使われている。ところが、建設機械レンタルのニシケンが、バッテリーの電極に微弱電流を流し、硫酸鉛の被膜を分解する独自技術を開発した。被膜は鉛と硫酸に分解され、それぞれ電極と電解液に戻るため、バッテリーはほぼ元通りの性能に再生するという。ユーザーから回収したバッテリーは1週間以内に再生して返却する。一般的なフォークリフトのバッテリーの場合、再生サービスの料金は約30万円とし、買い替え費用(約60万円)の半額程度に抑えるらしい。この再生技術が初めて開発されたものではないにしろ、有害物質である鉛の拡散を抑えることのできる優れたものだ。事業としても世界的な需要があるのではないか。