昨日、龍谷大学の大島教授が登場したウエビナーに参加したが、詳細なデータを示して、政府が原発は安定したベース電源で発電コストは安いと主張するのは全て根拠がないという説明を聞き、感銘を受けた。いま政府はエネルギー基本計画を策定中であるが、そこで示されている内容についても、いかに偏った原発擁護論であり、それで将来のエネルギー政策が決められようとしていることに危機感を抱いた。
原発は安定電源であることについては、安定した稼働ができれば良いのだが、過去の運転履歴を見ると、想定外の停止もあるし、定期点検が計画通りに進められないことが多いために、電力需要が大きくなる時に停止しているという例がよくあるというデータに驚嘆させられた。福島原発の事故による原発の停止はやむを得ないことだが、それから10年経っての原発が、安全対策の強化策の影響もあって、稼働を継続させることができないケースが多いようだ。定期点検は電力需要が少なくなる時期を狙って行うべきものだが、安全対策の不備などが分かり、点検が数か月遅れて需要期に発電出来ない状況が影響したのが、今年の1月頃に完成電力で発生した需給逼迫だ。LNGの予備蓄積量が少なかったためだと報じられていたが、その裏には原発が停止して電力を供給できなかったことがあるようだ。原発が稼働できないことは分かっていたのだから、LNGをもっと積み増しすることはできたはずだとしている。
また、高レベル放射性廃棄物の処理についても、これを抜きにして原発の稼働継続や新設は無謀であると述べておられる。そこで知ったのだが、アメリカでもその処理方策は決まっておらず、ただ国の責任で処理をするということしか決まっていないということだ。確かにアメリカでも処理する場所の選定が難航していて、世界では一カ所(フィンランドのオンカロ)にしか埋設場所が決まっていない。
原発は停止することが多いために発電単価は上昇せざるを得ず、原発の発電コストは安いというのは、そのようにイメージ漬けされているからに過ぎないこともよく理解できた。
6月9日のウエビナーにも参加しようと思っている。
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