効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東電、石油火力廃止

報道によると、東京電力は25日、2018年度中に石油火力発電所の運転を全て停止する方針を固めた。燃料コストが高く、環境性能でも見劣りするためだ。ガスなど新型火力への置き換えで対応する。もともと原油を燃料に使う火力発電には、いろいろな有用なものを作り出せる価値のあるものを単に燃やしてしまうとして海外からは批判が強かったのだが、コストが安いとして採用された経緯もある。現在はこのような利用は禁止されている。最近のシェールガスの開発でLNGの価格も下がったことと、LNGを使う火力発電所に比べて石油火力は地球温暖化ガスであるCO2の排出量が多いことも考慮したのだろう。稼働時にCO2を出さない原発によって地球温暖化対応をしようとするのも、どこまで原発再稼働が認められるかが予測できないために、LNG発電に方向転換したとも言える。他社も追随する可能性があり、発電方式で脱石油の流れが強まりそうだ。停止する施設の扱いは今後、当局や地元自治体などと調整しながら慎重に詰める。石油火力は停止後も原子力発電所のような廃炉作業が必要にならない。ガス・石炭を使う発電所に建て替えたりといった活用策を含め検討する。LNG火力であれば、建設期間も短い。既存の石油火力の設備を流用することも考えられる。問題はただ発電コストが低いからということで石炭火力依存を続けるということだ。東電の14年度の電源構成はガス火力が67%、石炭火力が17%と合計で8割を超す。現時点での発電コストは高いが、温暖化対応に優れた再生可能エネルギーをもっと導入することも考えるべきだと思う。東電には送電網が充実し、需要の規模も大きいから、太陽光、風力などの発電を増加させる余裕があるはず。