溶鉱炉で製鉄するのに、コークスは不可欠なもので、ここから出る大量の炭酸ガスを除去することはできないと思っていた。だが、JFEがこのほど、メタンを使った製鉄法の実証実験を2024年をめどに始めると明らかにした。国内の製鉄所に小型高炉を新設し、主に石炭を使う従来の製鉄法よりも二酸化炭素(CO2)の排出量を3割削減することを目指し、脱炭素化を進める。27年までに技術の実用化などを判断するとのことだ。
JFEの新製法では高炉が出したガスからCO2を分離回収。太陽光など再生可能エネルギーでつくった水素と、回収したCO2を反応させてメタンを合成する。所謂カーボン・キャプチャーをするということだが、その技術はまだ完成しているとは言えない。水素とCO2を反応させてメタンを合成するのは、メタネーションと言われるが、これもまだ開発途上だ。共にコストを上げる要因になるが、水素を再エネから作るのも設備コストから見て、メタネーションのコストを大きく上げることになる。これはあくまで実証プラントを作って、どれほどカーボン排出を削減できるかの検証をするという段階のことだ。メタンをコークスの代わりに還元工程で使い、再び出たCO2をメタン合成向けに使う。CO2を循環させる仕組みをつくり、高炉プロセスでのCO2排出量を減らす。
ただ、このような積極姿勢が将来のネットゼロの社会を目指す企業姿勢として評価されるから、コストをほぼ無視した実験も許容されるのだろう。
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