効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の太陽光・風力発電設置規模の急増

米国のFERC(連邦エネルギー規制委員会)が最近出したレポートによれば、米国で2020年12月迄に設置される大規模風力・太陽光発電の合計容量が116GWになるようだ。いま計画されているプロジェクトを合算した予測だ。この数字はこれまでの累積設置量が115.5GWだから2倍になることを意味する。この増加とは対照的に、石炭火力は18.7GWの純減となり、これは現在の設置量の6.6%に相当する。さらに、原子力発電は2.3GW減となり、現有設置量の2.2%に相当する。天然ガス火力発電については、2020年末までに10.8GWが廃止されるが、92.5GWが新設されて81.7GWの純増となる。これは現有設備が15.8%増加するのに相当する。石油火力については大きな変化はなく、571MWが廃止され、762MWが新設されるということだ。風力で廃止される規模は僅か68MW、太陽光で見ると廃止されるのは2MW。水力発電は706MWが廃止されるが、12.5GWが増設される。バイオマス発電は945MWが新設され、47MWが廃止。地熱発電は1.6GW増えるが廃止の設備はない。これら再生可能エネルギーによる発電容量は全体で130.5GW増加することになるとしている。この予測が正確だとすれば、2020年末での再生可能エネルギーによる発電設備は全体の26.5%に相当する。現在の比率は19.9%だ。これは提出されている計画の積み上げでかなり正確なもののようだが、石炭火力と原発の減少が明確に示されている。トランプ大統領はこの数字を見て不愉快ではあろうが。そして、日本ではどのような数字がこれから示されるだろうか。