効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■外洋貨物船に帆

大学時代、ヨット部に入っていたので、風をうまく使えば意外に速度が出るのに驚かされた経験がある。それもあって、外洋船に帆をつけて、風をうまく捉えることができるようにすれば、燃料の消費を抑えることはできるだろうと思ってはいたが、それの実用化が進められていることを知った。帆船の歴史は長いから、この着想は誰でもできるのだが、帆柱を貨物船に取り付けるのが厄介なのと、その苦労に見合う効率化はできないと思われていたようだ。しかし、それを実際に試みる研究が行われ、風をうまく使えば燃料を3分の一に抑えることができることが実証された。

船舶の排出する炭酸ガスの量が問題になっているが、それに対応するために水素燃料を使った船舶が提唱されている。だが、水素自体のコストが高く、駆動するエンジンの開発が進んでいない。水素の供給設備の設置、底への供給も課題となっている。

ところが、船の設計を変えることは必要だが、金属と樹脂を使った帆を数枚取り付けることによって、燃料消費量が大幅に下がることが分かってきた。この帆は、風が強いときには下に縮めることができるようになっていて、強風時の対応もできる。風を効率よく受けるために帆の角度を変える制御は、コンピュータ制御によって問題なくできる。貨物船に後から取り付けるのも不可能ではない。この船を実証したのはOcean Birdと名付けられた自動車運搬船だ。7千台の車を輸送できる。そして、燃費は3分の一だから、水素燃料の実用化をつなぐシステムとして極めて合理的なものとなる。これが実際に走るところを見たいものだ。

 

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帆で走る貨物船

 

 

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