効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■大動脈スエズ運河遮断

今日入ってきたニュースだが、世界最大級のコンテナ船が23日、海運の大動脈スエズ運河を塞いだ。AP通信は復旧作業に2日以上かかるとの見方を伝えるが、全面的な正常化のメドは立っていないようだ。現場はアジアと欧州を結び、年2万隻近くが通航する海上交通の要。復旧に手間取れば、世界で逼迫するサプライチェーン(供給網)に新たな負荷となり、回復途上にある世界経済のかく乱要因となる恐れがある。

理屈で考えても、スエズ運河が何らかの理由で閉鎖されると、世界の物流に支障がでることは明らかなことであった。しかし、現実を突きつけられると、原油の輸送路が閉ざされるのは、喉に刃を突きつけられたような事態であることは明白。23日朝に座礁したのは台湾のエバーグリーン・マリンが運航する全長400メートルのコンテナ船「エバー・ギブン」(22万4千トン)。エジプトのスエズ運河庁は砂嵐による視界不良が座礁の原因との見方を示した。テロ的な原因ではなかったのは幸いと言えるかも知れない。とは言え、輸送を継続するとすれば、南アフリカ喜望峰を大回りするルートしかないから、輸送に必要な日数が一週間以上長くなる。

報道によると、スエズ運河の通航量は2020年に1万9千隻弱、1日当たり50隻以上にのぼる。特に原油天然ガスの輸送では戦略的な輸送路となっている。ペルシャ湾岸の産油国から欧州の消費国まで北上するタンカーだけでなく、逆に南下してロシア産のエネルギー資源をアジアに運ぶ船も多い。ニューヨーク原油先物市場の期近5月物は1バレル60ドル台半ばと前日より5%上昇した。デンマークのコンテナ船世界最大手、APモラー・マースクの株価は24日、22日の終値と比べ9%強下落した。一方でカナダドルオーストラリアドルなど資源国通貨が買われた。

スエズ運河の遮断が長引けば、新型コロナウイルス禍からの回復を探る世界経済にとって新たな懸念材料になる可能性があることは確かだろう。日本から見れば、パナマ運河でなくて良かったと言えるかも知れない。パナマ運河がトラブルと、米国産のLNGが日本に入らなくなるからだ。ここが紛争地域と近くないのは幸いかも知れない。

 

 

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