効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

パナマ運河

いまパナマ運河の拡幅工事が行われているが、工費が予想をかなり上回ることになって、工事が一時中断しているそうだ。米国から日本へのLNG輸送が2017年程から始まることになっているが、当面は南米を迂回する航路を想定しているものの、この拡幅で輸送費が大きく下がることも期待されていたはずだ。世界のLNG輸送船の6%しかパナマ運河を利用できないのが、拡幅が完了すれば90%ほどがここを通過することができると言われている。日本が持っている米国からのLNG輸入計画にもこれは織り込まれているはずだが、その実現はかなり遅れる可能性が出ている。この問題解消策の一つは、米国西海岸に天然ガス液化基地を新たに作ることであるが、その建設コストも問題だし、ガス田からその基地までの輸送にもコストがかかることになるので、解決策になるかどうか分からない。日本がこの運河拡幅工事の資金負担をするかどうかということも関わってくるかもしれない。日本が輸入するLNG価格が大きく下がるかどうか、運河の資金問題がどのように解決されるかに左右されるだろう。