効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■電気自動車の蓄電池再利用

一般的に電気自動車(EV)用蓄電池は10年ほど経過すると能力が7割程度に低下し、交換が必要となるそうだ。日産は2010年にリーフを投入したことから、EV用としては使えなくなるが、一般向けの蓄電池としては十分な能力のあるものを、回収した電池の能力を見極めビルや家庭の定置型蓄電池などとして販売する。日産はEV「リーフ」の廃車や電池の交換で使用済み電池を調達している。回収した電池の容量などを評価した後、品質の高い電池はEVの交換用として販売し、その他の使用済み電池は複数の電池と組み合わせたりしてビルや家庭用の定置型電池として販売する。日産自動車は電気自動車(EV)の使用済み電池の供給能力を、現状の1.7倍となる年間5000台規模に引き上げるとしている。リーフの交換用電池として使用済み電池を販売する場合、価格は新品の半額程度の30万円。定置型電池は顧客の用途や容量の規模などに応じて販売する。

最近起きた災害などで停電が起きたことが、建物の電力供給を維持するための蓄電池システムに対する需要は大きくなっているだろう。また、これを地域単位で取りまとめて充放電を制御できれば、マイクログリッドとしての利用も具体化しそうだ。EVは1台で一般家庭の消費電力の4日分をまかなえるとされる。使用済み電池5000台だと約3500世帯の4日分の消費電力に相当する計算になる。課題はそれぞれに特性が異なる蓄電池の充放電を制御するシステムで、家庭でも使いやすい物を開発することが求められる。

英LMCオートモーティブの予測では、30年のEV市場規模は約1600万台と20年比で8倍近くに増える。独フォルクスワーゲンVW)が21年に電池リサイクル工場を開設するなど自動車メーカーは電池再利用の体制整備を急いでいる。日産が今回発表した再利用は、この流れに沿ったものだが、日本の電力需給市場に則したものに育てなければ、EV台数が多い中国などの中古蓄電池に市場を奪われる可能性もある。それを防ぐ要となる方策も、どれほど日本に適した制御システムを開発するかにかかるのではないだろうか。

 

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