効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■水力発電所のダムに浮体式太陽光発電

貯水式水力発電所にあるダムの水は、大きな波も立たず安定していることから、これに浮体式の太陽光発電パネルを浮かべると、かなりの規模のメガソーラー発電所ができる。米国の再生可能エネルギー研究所は、世界でダム湖をこの方式に利用すれば、世界の消費電力の半分近くを供給できる可能性があるとしている。それが最近具体化しつつある。

国営タイ発電公社(EGAT)は2019年、2037年までに、水力発電ダム9ヶ所の水上に合計16の浮体式太陽光発電所を設置する計画を発表している。完成すると総設備容量は2.7GWとなり、タイは世界最大の浮体式水上太陽光発電保有国となるようだ。また、ロシアの極東アムールのNizhne-Bureyskaya水力発電所(320MW)のダムに52.5kWの浮体式PVが2020年に設置され、発電所設備向けの電力として使われている。

近年日本ではメガソーラーによる環境破壊が問題になっているが、ダム湖の水面に設置すれば景観の問題もあまり起きないだろうし、既存の再生可能エネルギーによる発電所に、別方式の再生可能エネルギー発電所が設置されることになり、水力発電所にある既存の送電線も利用できるから、設置コストから見ても有利だろう。また、夜は発電しない太陽光発電の弱点も、水力発電の出力を調整することによって、送電系統の安定化も確保できる。

日本では工業用水のためのダムに設置された千葉・山倉水上メガソーラー発電所(13.7MW)があるが、水力発電所での設置はまだのようだ。一度水力発電ダム湖の水面面積を調べて、潜在発電規模がどの位になりそうか調べてみようと思っている。

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ロシアの水力発電ダム湖設置の浮体式太陽光発電

  

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