効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■北海の洋上風力発電

たまたま北海で進む風力発電の状況を調べていてぶつかった2018年2月の報道記事で知ったのだが、世界最大の洋上風力発電所の建設が、英国のヨークシャー州沖の北海海域で始まっていた。デンマークのエネルギーOrsted (エルステッド:旧ドン・エネルギー)が事業主で、発電容量は1.2GW。2020年までに完成すると、100万世帯以上の英国の家庭に電力を供給できる。既に稼働してるかもしれない。18年1月末、着床式風力発電機の基礎となる174本のモノパイルの設置工事が始まった。風力発電機を搭載する一本65m、直径最大8.1m、重さ800㌧のモノパイルを、新たに開発した専用運搬船が一度に4本を載せて、英ヨークシャー沖約120kmの海域まで運ぶ。407㎢の海域に設置される174 の風力発電機はSiemens製。支柱の高さ190m、翼の直径は164mという大規模発電機で、一機当たり 7MWの発電能力を持つ。発電した電力は海底ケーブルと沿岸からの地中ケーブルを経て、送配電網に接続される。使用されるケーブルの延長は900kmに達するという。

Hornsea プロジェクトは今回、建設が始まったOneは第一歩に過ぎない。続いて、発電容量1.8GWのTwo、さらに同1~1.2GWのThreeが3段階で計画されている。3段階のすべてが完成すると、発電容量は4GW以上の超大規模風力発電施設となる。400万世帯規模の電力を確保できることになる。欧州の北海海域では、安定した風況を得られることから、大規模洋上風力発電建設計画が相次いでいる。Hornseaは完成すると「世界一」の規模になるが、実はオランダが大陸側の北海海域で計画しているTenneTプロジェクトはもっと大規模になる。TenneTは現在計画中の案が承認されると、約1万の風力発電機を海上に並べ、発電総量はHornseaのすべてのプロジェクトを合わせた4GWよりも、7.5倍も大きい30GW。2000万世帯の電力需要をまかなえるという。さらに100GWにまで増大する構想もある。

2年前の記事だから、かなりの部分が実現しているかも知れない。北海の洋上風力発電の開発状況から見ると、いま秋田・新潟沖などに計画されている洋上風力発電計画はゴミみたいなものに見えるかもしれない。しかし、日本としてもエネルギー自給率を上げるためにも、洋上風力を急速に拡充する必要がある。先行プロジェクトに学んで順調な設置が進められることを願っている。

 

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