カナダのプリンス・エドワードという島で、マイクログリッド構築のプロジェクトが始まった。これは、これに向けた投資が、新型コロナウイルス感染拡大によって疲弊した経済を立て直すきっかけになることも期待されている。1,850万ドル規模だからその効果は出るかも知れない。電気料金の引き下げにもなるために、長期的な経済効果もあるとしている。
1万キロワットの太陽光発電設備が新設され、ここからの電力は島の再エネ電力の3%に相当し、この島をエネルギー自立の島にするのも時間の問題となるようだ。カナダでは幾つかこのようなスマートグリッド化プロジェクトが走っている。マイクログリッド計画はこの他に3つあるという。カナダに留まらず、島の多いインドネシアでもマイクログリッドは推進されている。
日本でこのようなマイクログリッドの実用的実施計画はまだ見られない。これを推進すれば、地域のエネルギー供給を効率化する効果も高いから、地域経済にも貢献する。また、当然のことながら、マイクログリッドは再エネの導入を推進するから、日本の炭酸ガス排出量低減効果も具体化する。地域資産を増やすことになるのだが、日本の動きは遅い。その一つの要因は、電力系統の管理が旧電力の支配下にあることから、新規の電力事業がマイクログリッドを推進する上で障害になる。旧電力は系統の管理を他の組織に移そうというつもりはないからだ。
今後示されるであろうエネルギー長期計画に、マイクログリッドが重要な項目として示されなければ、この分野でも世界の潮流に乗ることはできないし、2050年に実質カーボンニュートラルを実現することも無理だろう。
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