日本では豊富な地熱がほとんど利用されていない。これは世界でもっとも地熱が多い米国でも同じような状況にあるようで、入手した報道では、地熱は無視されていることが多いという表現をとっている。だが、ここに来てその見直しが始まっているようだ。昨年エネルギー省が出したレポートでは、2050年迄に現在の26倍以上にあたる60GWになるとしている。また、技術開発が進展して、地熱利用の地域熱供給が17,500カ所以上で可能になり、地熱利用のヒートポンプによって、コストの安い冷暖房を享受することができるようだ。
地熱利用をやりやすくする方式として、採掘が済んだガス田、油田の採掘口から地下深くに熱交換器を挿入して、ヒートポンプの熱源を採取するというものが実用化されたらしい。この方式になれば、地下深くに穴を掘るコストがかからないために、地熱利用の事業性が高くなるということだ。この実証試験がカリフォルニアのCosoで進行している。州政府の補助金の他に、シェルオイルやEPRI、さらに日本のJ-Powerも支援しているようだ。
いま実証中のものは、1,000フィートの熱交換器パイプが、高熱のガスが充満した穴に挿入され、1MWの出力になっている。この実証が終わって有効性が確認できれば、同様の熱源利用が全米で始まるようだ。この方式で利用されるのは、高温でドライな状態にある利用が終わった採掘穴で、同じ物が各地にあるようだ。
このような方式は日本では難しいだろう。そもそも油田・ガス田がある地域はごく限られているからだ。またその規模も小さい。とはいえ、米国で開発された熱交換方式を利用できる場所がないかを探ってみる価値はあるだろう。
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