AOKIは10月12日、東レのペットボトル由来の再生繊維「＆＋（アンドプラス）」を使用したワイシャツを、全国のAOKI店舗と公式オンラインショップで発売すると発表したと報じられている。素材だけでなくシャツのボタンにも回収ペットボトル由来の原料を含むほか、付属の梱包プラスチック資材や袋にもバイオマス原料を含有、キーパーも紙製を使用するなど環境負荷軽減を目指して商品化した。
同社によると、これまでリサイクル原料を使用した糸は、異物混入や黄ばみなどの課題があり、安定した商品提供が難しいとされていたという。今回、異物を除去するフィルタリング技術と高度な洗浄技術によりバージン原料を使用した場合と同等の品質が確保されたこと、サスティナブルな商品への意識の高まりを受けたことなどから、商品化に至ったとしている。
プラスチックが環境汚染していると言う考え方が、社会に定着したことから、これが大きなビジネスを生み出す事になることの証明のような事例だろう。これから様々なプラスチックをどのように回収して資源化するかが課題だが、それに向かって対応しようとしない企業は排除しようとする消費者の姿勢が強くなるのを先取りした商品開発の良い事例になるかも知れない。
逆に消費者に求められるのは、分別回収が複雑化するのを受け入れる努力をするということだろう。プラスチックを主体とする商品を販売する側も、消費者が分別しやすい商品や、分別に関わる情報をわかりやすく伝え、あるいは、意識しなくても分別のシステムに組み込まれるような仕組みの開発が必要だと思う。このような商品がどの程度市場に出るか、期待外れにならないように願いたい。
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