効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■日本最大の陸上風力発電

2020年4月1日に青森県つがる市で「ウィンド・ファームつがる」(3.2MW×38基=121.6MW)が稼働を開始している。この規模は現時点で日本最大だが、これまでの日本最大は三重県の新青山風力発電所(2017年2月、2MW×40基=80MW)だった。世界で見ると、中国甘粛省の Gansu wind farmの20GWで、桁違いに大きい。

つがる市の発電設備もGE製の一基3.2MWのもので、少し前から見ると10倍くらい大きくなっている。発電機は鰺ヶ沢町津軽港(旧七里長浜港)から陸揚げされ、現場への輸送、据付、建設等の工事請負は鹿島建設が行っている。これは一般家庭の約90,000世帯相当分の電力供給に相当し、再エネ発電により年間約18万トンの二酸化炭素削減効果が見込まれている。

日本ではこれ以上に大きな規模の陸上風力発電を建設する場所が、北海道を除くとほとんど見つからないだろう。写真で見ても、このウインド・ファームの周辺は全て農地であり、騒音・景観問題は起きにくい。農地の保有者がこのプロジェクトに参加しているはずだからだ。

世界的にそうだが,日本でも今後大規模な風力発電は洋上に建設されるだろう。ただ日本の海岸線には遠浅の距離が短いために、その多くが浮体式になる可能性が高い。風力発電は、太陽光発電と異なり、風さえあれば発電するから、天候予想さえ精密に行えば、ひっくるめるとかなり安定した発電をする電源となる。風の流れに沿って風力発電が並んでいれば、出力変動はお互いに補い合う形になって安定する。これが太陽光発電と大きく異なるところで、再エネとしては風力発電の方が送電系統にとっても扱いやすいものだ。今後の風力発電の増強が日本でも進展することが望ましい。

 

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広大な農地に立つ風力発電

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