効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■合成メタン

天然ガスを燃料にして走る配送車を見ることがある。天然ガスを高圧にして充填し、旧来のガソリン車やディーゼル車のエンジンの仕様を変えているものだが、日本ガス協会によると、次のような特徴があるとされる。

「1.光化学スモッグ酸性雨などの環境汚染の原因となる窒素酸化物(Nox)、炭化水素(HC)の排出量が少なく、硫黄酸化物Sox)もほとんど排出されません。

2.喘息などの呼吸器疾患の原因となる黒煙や粒子状物質(PM)はほとんど排出されません。

3.天然ガスを燃料として使用するため、ガソリン車やディーゼル車に比べて、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量を低減できます。

4.エネルギーセキュリティの向上にも貢献します。

 

また、トラックやバス、軽自動車に至るまで、次世代自動車のなかでは車種バリエーションが豊富なことも特長です。」

4のエネルギーセキュリティーについては、LNGを原料にする都市ガスが殆どだから、ウクライナへのロシアの侵攻によって、欧州にLNGを送る必要が高まっているため、調達に支障が出る可能性はある。ただ、LNGの海外からの調達は長期契約になっているものが多いから、突然販売が打ち切られることはないにしても、西欧諸国支援のために、日本向けのものを西欧に回すということは起きるかも知れない。

 

これにすぐ対応出来るわけではないが、火力発電所などからの排ガスから回収した炭酸ガスを取り出し、それと水素を化合させてメタンを作る技術開発が進み始めている。これはメタネーションといわれるが、排ガスから回収した炭酸ガスを原料にするため、トータルで見ると炭酸ガスの排出量を減らすことができる。

 

報道によると、IHIは都市ガス原料の合成メタンを燃料に使い、自動車を走らせる実証実験を年内に始めるらしい。実現すれば世界初という。IHIはメタネーションの技術に強みを持つ。11月にも福島県相馬市(国が再エネで水素を大量生産する実証試験を行っている)で始める。市内を運行するコミュニティーバス1台の燃料を合成メタンに切り替える。市内にあるIHIの拠点近くに合成メタンの充填スタンドを設ける。

 

世界的に脱炭素の流れが強まっており、石炭ボイラーなどを手掛けるIHIはCO2の回収・活用法を探ってきた。都市ガス設備が充実した日本ではメタンを使う設備に転用でき、導入を円滑に進めやすい。今後課題となるコスト低減を急ぐようだ。

 

 

 

 

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