効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日蝕と欧州の電力供給

3月14日に書いたことだが、昨日欧州一帯に日蝕があった。調べてみたら、ノルウェーでは皆既日蝕だったが、ドイツなどでは7〜80%が欠ける部分月蝕。午前中に起きたのだが、その時の天候を調べてみたら晴れ。太陽光発電はフル稼動していただろうが、日蝕が継続した2時間ほどの間に急速な発電量低下と急速な発電量増加が実際に起こっていたことは確かだ。その大きな出力変動によって、欧州、特に太陽光発電が多く設置されているドイツで、電力供給網の安定性を保つのが難しくなって、停電が起こるのではないかと心配されていた。今日見た日本の新聞には何も報道されていなかったので、問題なく進行したのだろうと思ったが、ネットで調べてみたら、ロイターが欧州の電力網はなんとかこれを凌いだと報じていた。蓄電設備を総動員しただけでは足らないことも想定して、電力を多く使うアルミ精錬会社にも操業度を落とすことを依頼したと報じている。欧州で89GW設置されている太陽光発電の内、38.2GWがドイツにあるのだから、いかに他の国と送電網が繋がっているとはいっても、そのコントロールは容易なものではないと想定される。一部には何かあったかもしれないが、ロイターが報じる限り問題なく克服したようなのはご同慶のいたり。これで何かが起きていれば、日本では、それみたことか、といった論調が溢れていただろうと思う。とはいえ、この現象はいずれ日本にも起きて、その時には現在よりも太陽光発電は増えているだろうから、欧州諸国がどのような対応をしたか、学ぶべき事は多いだろう。日蝕の推移はこのURLから知ることができる。
http://www.reuters.com/news/picture/rare-solar-eclipse?articleId=USRTR4U5VZ