効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■導電性繊維

繊維に電気を通す金属をコーティングした導電性繊維がある。この繊維を扱うセーレンが、導電性繊維の自動車分野への用途開発を進めている。金属をコーティングして電気を通すため、配線・回路材料になる。柔軟性や耐久性に優れ、ノートパソコンなどの電子機器に採用されている。多くの出荷が見込める車載機器の需要も開拓することで、5年後に現在の2.5倍となる年間80億円規模の事業に育てると想定していると報じられている。

導電性繊維「メタフレックス」は金属イオンを溶かした液体に漬けこむことで、ポリエステル繊維の1本ずつに金属をコーティングする。配線・回路材料として一般的な導電性ペーストと比べて軽く、5万回曲げ伸ばしをしても断線しない耐久性もある。織物や編み物など伸縮性の高い素材に導電性を持たせることができる。加工方法によっては布地の一部だけに金属のコーティングを施すことも可能。触ると通電する特性を活用してセンサーやタッチパネルの電極にもなるとのことだ。セーレンは電子機器に加え、車載機器向けの技術開発も続けてきた。狙っている用途のひとつは「熱源」だ。高級車を中心にシートを温めるヒーターが搭載される。電熱線を組み込むだけでは、熱がうまく伝わらない可能性がある。メタフレックスならシート全面を温められる。エネルギー消費抑制にもつながるという。

繊維構造を持つものは至る所にあると言っても良いくらいのものだが、それに導電性を持たせることが簡単にできるとすれば、衣類から精密工業まで、どのような分野にも使えるということだ。それをどのように使うかの需要を生み出せば、巨大な産業に育てることもできるだろう。セーレンが一部には特許を持っているだろうから、社会全体が導電性を持つエネルギー効率の高い事業分野を育てることによって収益を上げてほしいものだ。導電性を生む金属素材の入手が制約になるのかも知れない。

 

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