効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■蛍の発光の同期

8月10日にこのブログで、バイオミミクリーについて述べたときに、和歌山で経験した蛍の光が、最初はバラバラに発光していたのが次第に同じリズムで光るようになるのを見たことを紹介した。これは一種の自律分散制御の生物モデルだと教えて貰ったのだが、どうも全ての蛍がこのような同期発光をするのでもないようだし、そのメカニズムの解明もまだ出耒て居ないようだ。以下は、日経新聞の科学面での記事(8月12日)、「シンクロして同時明滅 米国の不思議ホタルの謎に迫る」を殆ど丸写しにしたものだ。National Geographicの記事らしい。

サウスカロライナ州コンガリー国立公園のホタルは、不思議な才能をもっている。暗い森の中、ほぼ同じリズムでシンクロして明滅するのだ。このホタルは、フォトゥリス属の一種「Photuris frontalis」。北米に生息する125種のホタルのうち、同期して光ることが知られている種の1つだ。オスは背の低い草木に止まったり、低空を飛んだりしながら、メスを引き付けるために一瞬の輝きを放つ。しかし、この行動についてはいまだにほとんど解明されていない。

2019年には、この現象を見ようと1万2000人以上が訪れたと、コンガリー国立公園の資源管理・研究の責任者デビッド・シェリー氏は話す。しかし今年は、新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)の影響で、年に1度のフェスティバルは中止になった。一般の人々はがっかりしたかもしれない。だが、人がいないということは、研究者にとってまたとない機会だ。自然のままのホタルを観察し、データを集められる。ホタルにとっても、今年の夏はチャンスだ。全米の森で、光害や騒音といった邪魔がない状態で繁殖できる。生息域全域で数が減りつつあるホタルにとっては恵みとなるだろう。

20年5月中旬、この非常事態のうちにホタルの光を記録、調査するため、研究者たちとナショジオエクスプローラー(協会が支援する研究者)であるマック・ストーン氏のチームは、コンガリー国立公園で1週間以上を過ごした。「人の影響を受けていないという点で最も自然なデータが得られるため、かなり期待しています」と、米コロラド大学ボルダー校の生態学とコンピューターサイエンスの研究者ジュリー・ヘイズ氏は話す。

ストーン氏がこのプロジェクトに惹かれたのは、彼が撮影しているイトスギの原生林にこのホタルが生息しているからだ。今回のパンデミックで、ストーン氏はイベントや旅行の多くをキャンセルしたが、コンガリー国立公園を訪れたことは「その憂さを晴らす」ようなものだった、と同氏は言う。「光栄なことでした」

20年5月、ヘイズ氏と米コロラド大学ボルダー校の同僚ラファエル・サルファティ氏は、コンガリー国立公園を訪れ、ホタルが点滅する様子を3次元(3D)ビデオで録画した。この非常事態を有効利用できたことが嬉しかったと、シェリー氏は言う。「撮影できるのは、1年でこの時期だけなのです」

この記事から見ると、自分が見た蛍の同期発光は、日本でも珍しいものであったのかも知れない。光の波が押し寄せるような感覚だったが、場所を思い出して訪問し、もう一度経験してみたいものだ。蛍はまだ当分の間は元気だろうから。

 

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