効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■バイオミミクリー

ミミクリーは真似をするという意味だが、バイオミミクリーは生物の構造や行動を調べてその結果を技術的なデータに落とし込んで、人間が使えるものにすることだ。イタリアの芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが鳥の観察を元に飛行機を造ったのが一例だとされる。20世紀前半には、蚕の絹糸の化学構造を真似た化学繊維のナイロンが身近に見られるバイオミミクリーの産物だ。遺伝子組み換えなどをするバイオテクノロジーではなく、生物の機能を人間の力で再現する技術だ。1997年にJanine M. Benyusという女性が書いたBiomimicryという本がある。これをある会議で紹介されて買ったら、ご本人が署名してくださった。その後、この言葉が広く使われるようにはならなかったが、生物の動きや生き方が、人間社会に有効な物に使われた事例が幾つも紹介されている。蜘蛛の糸も蚕と同じような感じだが、強さは蚕より大きいようだ。

蛍の光るのを調べると、その発光効率は極めて高い。しかもその点滅が蛍同士の意思疎通の方法にもなっているらしい。昔、和歌山あたりへ遊びに行ったときに、川に蛍が多く見られるといわれて出かけたが、川の両岸で最初は無秩序に点滅していた光が、次第に波を打つようになり、一定のリズムで点滅するようになった。生殖に関わることのようだったが、これは光通信に繋がるものがある。

キラキラ光るコガネムシの羽根。これもこの構造を反射板に採用され、自動車の前照灯によって光る標識にもなっている。最近報道記事で知ったことは、蓮の葉を水がころがる撥水性の利用だ。蓮の場合には表面が削られるとその特性が失われるが、それに代わるものとして利用されたのがハリセンボンの表皮だそうだ。4本足の1本が長い「消波ブロック形」のとげと皮膚でできている。外力にもしなって耐え、倒れにくく、かつ柔軟であるが、この構造と組み合わせることによって、シート状にして曲げたり表面を削っても、表面に新たなとげが現れて撥水性が保たれるらしい。

エネルギー効率の高い動作などには、生物から学べることはまだまだ多くあるのだが、その構造などを真似たものを大量生産するのが難しいようだ。

 

 

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