リフューチャーズ(東京都品川区)は5月21日、法人・家庭向けに再生可能エネルギー100%で、「故郷を選んで地産地消に貢献」できる電力小売サービス「EARTH ENERGY(アースエナジー)」の提供を正式に開始したということだ。CO2を排出しない再生可能エネルギー100%電力の提供に加え、ブロックチェーン/イーサリアムを活用した同社独自のトレーサビリティシステム(2月に特許出願)により希望の発電所の地域を選べるなどの特徴がある。さらに同社独自の「GREEN PLATFORM」で電力使用量、電源・地域、CO2排出削減量などを「見える化」することもできる。
EARTH ENERGYでは、会社だけでなく、希望の故郷など地域や発電所の選択が可能で、EARTH ENERGYが供給する電気は、非改ざん性の高いブロックチェーン/イーサリアムを用いた同社独自のトレーサビリティシステム(特許出願済)を用いて、顧客が希望する発電所の地域を選ぶことができ、「地産地消」を実現して地方創生に貢献するというのがうたい文句となっている。このサービスは、東京電力エリア(東京都、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県、静岡県、山梨県)から販売を行い、今後は東北電力、中部電力エリアなど販売エリアの拡大を予定しているようだ。周波数の異なる西日本との電力売買は難しいからだろう。
企業にとってSDGへの対応を具体的に訴求するために、再エネの利用率を高める必要性が高くなっている。その時に、ただ再エネというだけでなく、どこで発電された再エネかを具体的な地域を示すことができれば、地域への関心が高い顧客に対して企業姿勢を具体的に示すことができるという点で、面白い方式だと思える。いま、GoogleなどのIT企業は、データセンターの電力を再エネ100%にすることに積極的だが、それに加えて、その再エネ電力をどこからどれ位入手しているかを示すことができるようになれば、また新しいビジネスモデルが生まれるだろう。
この特許が日本だけでなく国際特許として成立すれば、海外の電力市場でも通用するビジネスに育つかも知れない。
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