効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■野菜屑でバイオマス発電

 今日の日経新聞四国版で報じられた記事だが、愛媛が地盤のスーパー、フジの総菜子会社、フジデリカ・クオリティ(松山市)は、自社工場の野菜くずを活用したバイオマス発電を1月から本格稼働させた。同工場では野菜の芯や皮などの食品廃棄物が年間1550トン発生する。従来は産業廃棄物として処理していた。これらのくずを破砕し発酵させ、発生したメタンガスを燃やすことで発電する。二酸化炭素(CO2)排出量を年約460トン削減できるという。

 残念なことにこの記事には発電規模が書かれていない。ネットで調べてみたが、同社のプレス発表内容にも発電規模は出ていなかった。CO2排出量の削減が大事なことは分かるが、同業にとっても貴重な情報に欠落があるのは勿体ないことだ。どこのスーパーをとっても、食品廃棄物の処理はコストでしかなく、それを収入源に変えることができるならば、どこともやりたいだろう。2013年3月21日に、静岡大学が固形燃料にする技術を開発したと紹介したが、これには固形燃料を商品として流通させなくてはならないという難題が生まれる。今回のような試みは、以前(2019年12月19日)に紹介したアベノハルカスのレストランの食品残渣のメタン発酵発電がある。ここでは発生したメタンを都市ガスに混入させてコージェネ発電の燃料に使っている。メタン発生量の変動も吸収できる魅力的なアイデアだ。

 もし少し規模の大きいスーパーから出る野菜残渣の量が毎日ほぼ同じ量だとすれば、それに対応したメタン発酵設備を作り発電出来れば、高い固定価格で買い取って貰えるし、企業姿勢としても消費者に好感を持って貰えるだろう。近くにガスコージェネをしている工場やビルがあれば、そこへパイプライン供給することも考えられる。ただ、これは理想論であって、設備コストに加えて、発酵槽の管理をする人も必要だから、外部委託する必要が出るかも知れない。発電設備会社がそのようなビジネスモデルを作って惣菜屑の多いスーパーに売り込むのもあり、という感じもする。発酵させた後に残るものは肥料にできる。課題は、それを売れる先を確保できるかで、ゴミにしてしまうのは勿体ない。メタン発酵は畜産業で長い歴史を持つが、スーパーマーケットのような新しい業態での事例がどの程度あるかを調べてみよう。

 

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