効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■液化水素運搬船

 昨年の5月22日に、川崎重工が液化水素運搬船を建造することを書いたが、12月11日にその運搬船進水式が行われている。最近経済産業省から届くメール情報にも、水素社会の到来が何度も書かれているが、昨日書いたダイムラー燃料電池トラックの商用化のように、水素の大量消費の時代が近くなっているようだ。川重の液化水素運搬船は世界でも最初の輸送船で、まだ建造コストが高いために、水素コストの低減にはならないが、水素需要が急増すれば、今年中に運用が始まるようだから、世界に先駆けて日本がマイナス253度に冷却された液化水素の市場を作り出すかもしれない。現時点では、豪州で大量に産出する褐炭を使って水素を作って冷却液化する計画なのだが、このプロジェクトはまだ立ち上がっていないはずだ。だが、少量の水素なら既に水の電気分解から作る設備が幾つか設置されているし、製鉄でも水素が作られるから、入手に問題はないだろう。総合的に脱炭素比率を高めることの出来る水素利用が拡大するのは、それほど時間を要しないかも知れない。

 川崎重工業が浸水させたこの液化水素運搬船は「すいそ ふろんてぃあ」を命名されている。まだ実証試験用のようで、全長116メートルと小型だが、将来の商用化をにらみ2022年度までに大型の運搬船の建造に必要な技術開発を目指すとのこと。「LNGが初めて導入されたときは、こんなに普及するなんて誰も予想しなかった。水素も同じように急速に普及する可能性がある」と川重関係者が述べているように、水素の利用が進まなければ気候変動対応が出来ないということが確実視されるようになると、需要も急増し、それに応じて製造コストも急速に下がるだろう。

 トヨタ自動車BMWグループなど世界の企業60社が参加する「Hydrogen Council」が17年にまとめた水素利用の具体的なビジョンでは、2050年の世界のエネルギー消費量のうち、水素が18%を担うと見込んでいる。現在のLNGと変わらないような普及状況になる可能性を秘めている。川崎重工は1981年に日本で初めてLNG運搬船を建造し、LNGの普及の恩恵を受けてきた。水素で「2匹目のドジョウ」を手に入れることになるかについては、もうすこし時間がかかるかも知れないが、リスクをとって船を建造する事業者が日本に生まれたことは世界に誇っても良いことだろう。需要のサイドでは、水素を大量に使うタービンの開発も進んでいるし、レシプロエンジンで水素を燃料にしようとする技術開発も日本で始まったようだ。エンジン・タービンは熟成した技術だから、燃焼時にCO2を出さない燃料として水素が身近で消費される時代がすぐ近くに来ている予感がする。

 

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