効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■電車の回生電力を駅舎で使う

 JR西日本は2月1日より、省エネルギー月間である2月に合わせ、JR難波駅に、電車が駆動モーターを発電機に利用してブレーキをかけた時生じる回生電力を、駅設備の電力として有効活用する「直流電力変換装置」を導入したと報じられている。同装置の導入は摩耶駅JR神戸線)に次いで2駅目だということだが、最初の設置の時にプレス発表はしなかったのだろう。この装置は自社開発だという。これまで、回生電力は他の電車が利用するとされていたが、JR難波駅は奈良に向かう路線であり、走行する電車の数は多くはない。他の電車が加速するときに回生電力を消費できるが、この路線では回生電力が余剰になる時間帯は多い筈。同装置の出力は50kW~100kWで、列車本数が多く、回生電力の利用率が高い線区に導入して省エネルギー効果が得られることを想定し開発されたとしている。

 駅舎の使う電気は交流だから、電車路線で使う直流を交流に変換しなければならない。回生電力は常時発生するわけではないから、直流電圧が回生電力の発生で上昇したときにこの直交変換装置を働かせているのだろう。駅舎の交流配電網に注入されるのだから、配電系統の制御にも影響するし、一般の送電系統の安定性にも影響を与えないとは言えない。おそらくかなりの期間、回生電力の発生をデータにしてシミュレーションしたに違いない。一般家庭40世帯程度の電力量が削減できるというから可成りの量になる。同駅の改札付近にエコモニターを設置し、直流電力変換装置による省エネ効果を利用客に周知するということだが、環境対応の企業姿勢を示す見本となる物だろう。

 JR西日本では、地球環境保護への取り組みとして、省エネルギー照明や雨水利用、太陽光発電屋上緑化など、地球環境に配慮した快適なエコステーションづくりを推進してきたという。2013年3月には共通の設計指針となる「エコステーション設計ガイドライン」を作成。新駅設置やバリアフリー化、橋上化などの駅改良の際にこのガイドラインを活用することで、エコステーション実現に努めているとのこと。回生電力の駅舎利用もその一環だろう。

 

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