効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ドイツの再生エネ46%、初めて化石燃料を上回る

 独フラウンホーファー研究機構太陽エネルギー研究所(ISE)が2日、ドイツの19年の純発電量(企業の自家発電は含まず)をまとめた。それによると、ドイツの発電量に占める再生可能エネルギーの比率が2019年に初めて化石燃料を逆転したということだ。太陽光や風力などの再生エネの発電シェアは18年から5.4ポイント上昇し、46.0%に達している。石炭などの化石燃料は約40%だったというから、この比率はこれからも拡大するに違いない。欧州諸国の再エネ比率はこれからも大きくなっていくだろう。二酸化炭素を排出しない原発の比率も下がる方向に向かうだろう。原発大国のフランスが原発比率を大きく減らそうとしているからだ。日本の2017年度実績で見ると、水力を含めた再エネが18%という数字になっている。日本の政策目標とする2030年で、再エネと原発(CO2を出さない)を併せても45%だから彼我の差は大きい

 ドイツでは1年間の発電量5155億6千万キロワット時(515.56テラワット時)のうち24.6%を風力が占め、最大の電源となっている。発電量は18年比16%増え、シェアは4.2ポイント上昇した。太陽光のシェアは0.6ポイント上がり9.0%だった。バイオマスと水力もそれぞれシェアを伸ばし、再生エネ全体で237テラワット時となり、化石燃料の207テラワット時を上回った。化石燃料では品質の悪い褐炭が4.4ポイント減、石炭が4.5ポイント減とそれぞれ大きくシェアを落とし、発電量でもそれぞれ22.3%、32.8%減った。天然ガスはシェアが3.1ポイント上昇し、10.5%、22年までに運転をすべて停止する原子力は0.5ポイント増の13.8%だった。

 欧州連合EU)は19年12月、2050年に域内のCO2の純排出をゼロにする目標で合意している。自動車などの電動化が柱のひとつで、動力となる電気を生み出す発電の脱炭素が実現のカギを握っている。欧州では原発が減っていくが、それを補うのは多分北海からの洋上風力発電からの電力になるだろう。ドイツでの褐炭を燃料にする火力発電の発電コストは、欧州排出量取引制度(EU-ETS)の排出枠価格が上昇したために利益が出なくなっているそうだから、発電事業の産業構造は大きく変わりつつある。

 再エネ比率がまだ低い日本は今後どのような対応をすべきだろうか。

 

-------------

猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form