効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ニューヨークの環境対応

 ニューヨークが来年の2月に、州内にある最後の石炭火力の稼働を止めるということだ。この発電所の規模は675MW。これを保有する事業者の言に拠れば、同州の環境規制に対応出来なくなったからだという。クオモ知事が率いるニューヨーク州が、今年に入って排ガス基準を厳しくしたためだが、その発電所自体の運用コストも電力市場で対抗できなくなっていたようだ。この基準は2020年中に州内に稼働する石炭火力をなくする目的で設定されたものだが、さらには、2040年迄に州内ではエネルギーの排出するカーボンをゼロにするという目標を掲げている。10年前には石炭火力がニューヨーク州の電力の10%を賄っていたのだが、この1~2年で1%にまでその比率が下がっていた。

 これとは別に入ってきた情報によると、ニューヨークのJFKエアポートに、大規模な太陽光発電を設置することが具体化しているようだ。この太陽光発電は、州内では最大のものとなるらしい。ニューヨークの港湾局との共同作業で計画が進行しているが、13MWのソーラーパネルと7.5MWの蓄電池が組み合わされ、発電電力は空港で消費されるだけでなく、6.1MW相当分は地域への電力供給に向けられることになっている。これはニューヨーク州が気候変動に対するパリ協定に沿った政策をとるという方針に沿った港湾局の具体的プロジェクトだとしている。これが完成すれば、毎年6,699トンの温暖化ガス排出を削減でき、これは毎年1,422台の自動車の走行をなくするほどの効果を持つという。全米の空港の再エネプロジェクトとしても最大のものになる。空港の建物の屋根にもパネルを設置するが、長期駐車用のスペースに設置されるものが全体発電規模の殆どとなっている。空港周辺の地域社会との共同プロジェクトであることも特徴の一つになっている。

 日本でも、石炭火力は別にして、空港への太陽光発電設置はコストメリットのあるものとなるのではないかと思われる。

 

 

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