効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

欧州で石炭火力発電量を上回った再エネ

ヨーロッパの太陽光・風力・バイオマスによる発電量が2017年に初めて石炭火力を上回ったということだ。EU加盟の28ヶ国での再エネ発電量が昨年、域内総発電量の20.9%となり、石炭火力からの電力が20.6%であったことから、予想より1年早く上回ったと、2つの調査機関が発表したとのこと。昨年の数値では、石炭による発電量が全体の21.5%であったのに対し、クリーンエネルギーからのものは18.8%だったという。5年前には石炭火力発電量が再エネ発電量の2倍だったとも報じられている。脱石炭を表明しているのは英国、イタリー、オランダ、ポルトガルだが、デンマークのOrsted A/S, スペインの Iberdrola SA、ドイツの EON SE などの電力会社は脱石炭に向かっており、2019年にはドイツが脱石炭のロードマップを表明する可能性もあるらしい。ドイツは石炭産出国だから、雇用維持との関係もあって安易な脱石炭は難しいが、それに敢えて挑もうとしている姿勢は高く評価されるだろう。それに対する日本の姿勢はどうだろうか。石炭火力の新設をするとしても、それを上回る規模の既存火力を閉止する位のことは考えなくてはなるまい。