東邦ガスは、日本で初めて既存のガソリン・天然ガス・ＬＰＧ（液化石油ガス）スタンドに併設する商用水素ステーションとなる「日進水素ステーション（仮称）」を愛知県日進市の日進エコステーション内に建設すると発表した。同社としても初の商用水素ステーションとなる。今年５月に着工し、２０１５年度上半期中のオープンを目指す計画だ。一方大阪ガスも、大阪府茨木市に水素ステーション「北大阪水素ステーション（仮称）」を建設すると発表した。同社直営の既存の天然ガススタンドに併設する。東邦ガスの水素供給方式は、現地に水素製造設備は持たず、工場などの水素出荷設備から水素を運搬する「オフサイト方式」で、水素充てん能力は７０メガパスカル。大阪ガスの場合には、自社開発の水素発生装置を設置し、その水素製造能力は毎時３００ノルマル立方メートルで燃料電池自動車（ＦＣＶ）１台当たり、約３分でフル充てんできる。
来年に予定される燃料電池自動車販売への対応は、ガス会社だけでなくいろいろな企業が参入するだろうが、この2社が商用の設備設置では先行した形になったようだ。
