効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水素

この頃水素に関係する記事が多く出ている。燃料電池自動車の市販が間近になったことからかもしれないが、これから様々な技術の商品化が進められそうだ。今日見つけたものは、まず、川崎重工業は19日、水素を液化する設備を開発したと発表したというもの。燃料電池車(FCV)の燃料などになる水素の体積を800分の1に縮小し、大量輸送しやすくする。2016年度に商品化し、水素を製造する石油化学液化天然ガス(LNG)プラントなどに供給する。兵庫県播磨町の同社工場内に実験設備を設けた。1日約5トンの水素をセ氏マイナス253度に冷やして液化できる。水素5トンはFCV1000台分の燃料に相当する。同等の能力で商品化するが、販売価格は未定だ。17日に紹介した岩谷産業の水素価格1キログラム当たり1100円が先行指標になるに違いない。もう一つ、東芝が水を電気分解して水素を製造し、それを燃料電池の燃料として供給する方式を川崎市のスマートコミュニティープロジェクトで実証するという紹介記事が17日に出ている。東芝は家庭用燃料電池エネファームを商品化しているが、このシステムにある天然ガスの改質をして水素を作る設備を省くことができる。蓄電池と組み合わせてうまく制御すれば、出力が変動する太陽光発電からの電力も統合したものを、消費も含めて効率的に供給できる。地域に於ける自律分散制御の実証になる。また、経済産業省燃料電池車の補給施設である水素ステーションの設置基準を緩和するということも報じられている。20日に関連法を改正し、ステーション内で水素を液体で保管できるようにするという。このような水素関連の技術が商品化されれば、地域のエネルギー供給システムが、少し時間を要するが、大きな変貌を見せるだろう。