効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■硬水と軟水

 先日NHKのテレビ番組で、ヨーロッパから来て日本に住むようになった男性が、当惑したことに一つに、電気洗濯機にお湯が使えるものがないということだったと話していた。NHKがそれを日本の電機メーカーに尋ねて見たら、日本の水道水は殆どが軟水だから、水道の水の温度を上げなくても洗剤だけで綺麗になるのに対し、ヨーロッパの水には硬水が多いので、温度が低いと洗剤がうまく働かないために、お湯を使うのが標準になっているとのことだった。そこで思い出したのだが、ロンドンに赴任してすぐ、お湯を沸かしたら、薬缶の底が真っ白になったことだった。硬水を飲むとお腹を壊すこともある。フロリダで泊まっていたホテルの洗面所の水を飲んだ人が皆下痢をしたこともあった。グラスにその水を入れると、細かい白色の粒子が浮いていたから、かなりの硬水だったのだろう。

 そのために、海外では日本のようなガス瞬間湯沸器が販売されていることは希なのだ。急に水の温度を上げると、石灰質が析出して熱交換器が目詰まりを起こしてすぐ故障してしまうからだ。英国にいた家には貯湯式ガスボイラーがあったが、中にはマグネシウムの棒が入っていて、石灰分を取り除くようになっていた。また、洗濯機にも軟水化薬剤を投入するようになっていたことも思い出した。日本で使われている電気ヒートポンプ給湯器(エコキュート)は、その効率の高さと、電力消費の制御に使いやすいために、海外でも市場が拡がるのではないかと思っていたのだが、このような水質の差を考えると、国ごとに対応をしなければならないから、単純な輸出商品にはならないのだろう。そこを工夫すれば、系統管理指示を受けられるようにすれば電力系統の制御にも使えるのだから、現地化させれば市場が大きいだろうと思う。

 

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