効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■エネルギー資源を吸い込む中国

 中国は世界最大の石炭輸入国だ。経済成長率が米中対立の中で下がっているのだが、石炭の輸入は2019年の9月までを見ても、昨年に比べて9.5%増の2億5.700万トンになっている。10月にはさらに1,884万トンが海外から輸入されることになっている。また、モンゴルやロシアから鉄道やトラックによって700万トン持ち込んでいる。専門家の予想では、中国が今年輸入する石炭の総量は3億2千万トンになるようだ。

 一時公害問題も有って、中国政府は石炭依存を減らそうとしていたが、国内産業に必要なエネルギーの供給のためには、石炭依存に頼らざるを得なくなっているのだろう。これまでLNGの輸入についても、日本、韓国に次いで中国が続いていたが、既に韓国を追い抜いて世界で2位の輸入国になっている。世界のエネルギー市場で中国の存在感は急速に大きくなっている。

 風力発電太陽光発電などの再生可能エネルギーについても、世界をリードしている。国土が広いことが利する点があるが、政府の促進策に対応した再エネ産業が多く生まれ、太陽光発電については世界を席巻している。日本だけでなく世界の太陽光発電メーカーも中国メーカーに圧倒されている。

 電気自動車や燃料電池自動車についても、その市場の大きさを見ると、世界市場に占める比率は圧倒的になるだろう。これからは、欧米先進国ではなく、中国、インドと言った国土の広い国でエネルギー資源が不足しているところが世界市場を制覇すると考えられるが、エネルギー資源をほとんど輸入に依存する日本は極めて苦しい立場に置かれることは確かだろう。原発が逆風を受けているだけに、設備は海外に依存するとしても、再エネ発電の規模を拡大せざるを得ない状況にある。だが、この面でも日本は世界に遅れをとっている。米国と中国に恫喝される可能性が高くなっているのが心配だ。

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