効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■まだ一部で続く千葉県での停電

 台風15号が千葉県を襲って起きた大停電は、数がまだ万単位の顧客で続いている。今回の停電は、11日に書いたように、北海道で起きた地震による広域停電とは性格が違う。電力供給の最末端にある配電線の多くが、電柱が倒れたり強風で飛ばされたものが引っかかったりして切断され、その修復に膨大な人手も必要になったからだ。変電所周辺でも同じことが起きただろうから、送電系統は一部破壊されたようだが、迂回供給はできた筈だから、主たる長期化の原因は倒木の除去など、東電の作業員には経験のないことが多かったことにあると思う。停電地域に住む人達が一番気の毒だが、東電も気の毒だという気がする。

 さらに住民にとって大きな負担になったのは、水道の供給が止まったことだろう。圧送ポンプに大きな電力が必要だが、停電でも供給を続けるだけの非常用発電機を持つ水道事業はなかっただろう。これは全国の水道事業が何らかの対応を迫られているものだ。台風で水道ネットワークが壊れたわけではないからだ。下水処理場ではメタン発酵による自家発電をしているところはあるかも知れないが、上水の浄化槽関連で燃料は出てこない。最低限の供給ができる圧送用発電機を備えるとしても、そのコストが、料金で回収できる規模のものに納まるかどうかは分からない。今後の検討課題。

 この地域の都市ガスは多分止まらなかったのではないかと思う。ただ水が止まったために都市ガスの必要性は限定されていただろう。もし都市ガスを燃料にする自家発や、家庭用の燃料電池エネファームで自立運転ができる機能を持っている機種を設置していた家庭には、500ワットまでなら利用できたはずだ。だが、そのようなケースがあったのかどうかは報道されていないから不明。太陽光発電が使えたという報道もあったが、蓄電池がなければ昼間しか使えないし不安定な筈だ。これから太陽光発電と蓄電池の同時設置が全国的に増えるだろうと予想している。

 地球温暖化の影響で強風台風になったと言われるが、それであれば、今回の教訓を全国的に自分の地域の防災に生かす必要があるだろう。今回の台風は予想外の規模だったが、これからは同様の規模の台風は必ず来ると考える方が妥当だろうからだ。停電がなくなっても、屋根が破壊された建物も多い。それへの対応には国レベルの財政支援も準備しなければなるまい。批評者の言い方ばかりになったが、自分ならどう対応策を準備するかを考えようとしている。

 自宅には太陽光発電と蓄電池でできた小型の照明器具があるが、暫く外に置いていなかったから電気は空っぽだろう。手回し発電機付きラジオはあるが、使えるかどうか。