効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■業務用燃料電池

 数キロワットから数百キロワット規模の業務用燃料電池への補助が準備され、昨年は9回の募集があった。今年も同様に行われているが、昨年度に引き続き京セラ製の3kW規模のものが補助対象どとなっている。

 8月1日に第4次募集の結果が発表されたが、全体で6基の3kWユニットとなっている。その内1基が高丸食品という愛知県大府市に本社がある大豆を原料にする納豆や豆腐、油揚げなどを製造販売している会社が補助金を貰っている。他の5基は、大阪ガスファイナンス補助金の対象になっているが、これは多分リース物件として同社の取引先で熱需要が多いところに設置されたのだと思う。

 3kWのユニットがこれまでに設置されたところは殆どがファミリーレストランのように、営業時間が長く、給湯需要が多いところに設置されている。大阪ガスファイナンスのリース先もおそらくこのような業態だろう。だが、高丸食品はこれまでに見られなかった業態で、今回のものは堺市の製造販売所に設置されたもののようだ。有限会社だから、いわば中小企業にまだ価格の高い3kW規模のSOFC(固体酸化物形燃料電池)が採用されたと言うことは、補助金を貰えば事業性が出るから設置したはずだ。実績が出れば、他の店にも設置されるかも知れない。

 納豆や豆腐の製造に給湯負荷が高いということは知らなかったが、製造に必要な時間が長く、納豆の発酵には長時間一定の温度を維持する必要があることは理解できる。このような熱需要がある業態は他にもあるだろうから、京セラやその販売代理店にとって新しい売り込み先ができたと言える。これからの展開が楽しみだ。

 これよりも規模の大きなもので補助金を貰ったケースはまだ出ていないが、京セラ製一辺倒というのも健全な業界事情とは言えないだろう。規模の大きい熱需要を持つ事業者を見つけることがこれからの課題となる。

 

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