効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■燃料電池車で走る電動船

 燃料電池自動車(FCV)が発電する電気を、住宅や一般建物に接続して使えるようにするシステムは実用段階に入っている。燃料電池が発電した電気を、FCVのモーターに送らず、FCVに準備された外部へ接続する端子に流し、系統接続ができる装置を経由して建物などに電気を供給する。この場合、系統の周波数や電圧との整合が出来るようにしなければならないために、接続部分のシステムが重要になる。

 今日報道されていたのは、FCVを蓄電池で走る電動船に積み込んで、発電機の代わりにするというシステムを大阪市立大のチームが開発したという発表だ。蓄電池で走行する電動船は開発されているが、充電に時間がかかるのが課題となっている。また、遠距離を走ることが出来るようにするためには、容量の大きい蓄電池を搭載しなければならず、その重さも課題となる。その短所を解決するシステムとして燃料電池の利用が試みられてきた。ディーゼルエンジン駆動の船のように排ガスや騒音がないという利点はあるが、危険物である水素の供給方法が課題となっていた。停泊地のすぐ近くに水素を供給する設備がなければならないことも障壁となる。全体のコストが大きくなり、燃料電池を搭載した電動船は実用化がまだ難しいとされている。

 その解決策としてこのチームが試みたのは、電動船にFCVをそのまま載せ、これを発電機として利用するものだ。この場合、系統接続の問題はなく、出力電圧が船のモーターの駆動電圧と同じであることだけが必須要件となる。今回使用された電動船は、全長9.5メートル、最大幅は3.2メートル。トヨタ自動車のFCVを搭載させ、定員は10人。時速4キロだと約93時間航行できるという。燃料の水素の補給が必要になれば、FCVが船を離れて近くの水素供給ステーションにまで走って行けば充填できる。報道によれば、水素タンクや燃料電池を個別に準備するのに比べ、製作コストは約10分の一になるとしているが、このコストの内訳を知りたいものだ。FCVのコストは入っているのだろうか。FCVの中古車をこのような目的に使うことは可能だろうから、コストが大きく下がることはあるだろう。コストが10分の一という計算根拠を具体的に知りたいのは、FCVの燃料電池と水素タンクは既に完成品として市場で入手できる筈だから、それを電動船に転用すればそれほどのコスト高にはならないだろうと考えた次第。とは言え、面白い着想だと思う。

 

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