効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■市民風力発電所

 国内の風力発電市場では草分け的存在でもある市民風力発電(札幌市)を中心とする企業グループは「再エネのデパート」を目指しているという報道記事を読んで感慨深いものがあった。2001年の設立当初、風車の建設に投資をして貰う人を集めるために、各地で説明会を開いたのだが、関西については自分も人集め、投資の勧めをしたからだ。管理・運営する風力発電設備は近く全国の出力合計で10万キロワットの大台に届くということは知らなかった。太陽光発電でも実績を上げ、家畜ふん尿を原料とするバイオガス分野などに多角化も急ぐとも報じられている。風力発電設備が完成してからも、大風が吹く毎に、障害が起きていないか心配したものだが、ここまで育てた鈴木社長の経営努力には敬意。ISEP(環境エネルギー政策研究所)の理事をしていたときには、理事会でお目にかかることもあった。いつも淡々としたご様子だったのだが、経営の苦労は並大抵ではなかっただろう。

 市民風力発電自然エネルギーに関心を持つ市民から小口資金を集めて設備を開発し、電力会社への売電収入を出資者に配当するビジネスモデルで成長してきた。出資者は延べ4千人以上に達するとのこと。施工から運転管理まで、北海道と東北を中心に全国で運営している風力発電は、試運転中のものを含め計37基、最大出力の合計は8万キロワットに及ぶ。鈴木亨社長は「あと1~2年ほどで、当面の目標としていた10万キロワットの区切りに到達する」との見通しを示したと報じられているのは嬉しいことだ。将来は小水力発電事業にも進出するとのこと。ISEPの理事には、全国小水力発電推進協議会の事務局長である中島さんもおられるから、彼の支援も得て事業化は確実な歩みをするに違いない。

一度ゆっくりと苦労話を聞きたいものだ。

 

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