効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

吉野小水力発電所(一昨日の続き)

水力発電は千キロワット以下のものだと法律で決まっている。ただ、送配電系統に接続することを前提にしているが、独立発電のものもあるし、数ワットとか数十ワットのものでピコ水力というものもあって、これも一応小水力発電の中に入るはず。一昨日ご説明を戴いた水力発電は、大正7年に運転を開始し、昭和38年に閉鎖された発電所の跡地に新たな設備を取り付けようとするものだと伺った。新しい設備を使うと昔のもののほぼ2倍となる82kWの出力がある。有効落差105メートルだが、古い設備の施設が残っているのを利用するだけに、新たに堰堤などを作るよりコストは安いのは確か。昔、水力発電設備が製材所向けなどに稼動していたところは全国に多いようだ。地元住人にも忘れられている物もあるらしい。このような先祖が残してくれた遺産を有効に使うことができるのはありがたいことだ。過疎化していく東吉野村を何とか元気にしようとする地域住民の合意で実現できたものだそうだ。村にはエネルギービジョンも作成されている。固定価格買取制度が2年前のできたことによって、事業性の見通しがたって、資金手当もやりやすくなっている。投資ファンドによる一般市民からの資金調達も想定されている。工事も東吉野村の会社がメインに請け負うそうで、地域にお金が止まるように工夫されている。計画では2016年4月に運開ということになっているが、旧発電所(つくばね発電所)が稼動してから100年、廃止から50年と資料にあったが、順調に建設が進むことを期待している。奈良市内からは距離があって簡単には行けないところだが、稼動するようになったら一度は訪問してみたいと思っている。