効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

秋田県の小型風力発電

秋田県内の中小企業が出力20キロワット未満の小型風力発電事業に相次いで参入していると報じられている。出力20キロワット未満の小型風力は、2012年7月に導入された再生可能エネルギーの固定買い取り価格制度(FIT)による調達価格が1キロワット時当たり55円と最も高い。大型風力(22円)や水力(24円)の倍以上で、太陽光(24〜33円)を大きく上回る。設置にあたって環境影響評価が必要ないのも強みになっている。資源エネルギー庁によると、秋田県内の小型風力の認定件数は16年8月末時点で70件。青森県(274件)や長崎県(149件)には及ばないが、全国で7番目に多い。今年の設置数は増加すると予想されているが、出力が周辺環境に影響されやすく、風況のデータが事前に得にくいなどのリスクもある。気候の変化で風況がこれまでと変化しているかも知れない。
県内企業であるアイセスは、発電機製造のウインパワー(東京・千代田)と連携し、同社製の小型風力発電機(最大出力19.8キロワット)を施工販売する。高さ28.5メートルで、建設費は土地代を除いて約4000万円前後が目安。売電収入は年間470万円ほどで、11〜12年で投資回収できることを売りに販売する。藤田建設と金子かわらは共同で、スペイン・エネラ社製の超小型風力発電機(最大出力3.2キロワット)の施工販売を始めた。藤田建設の関連会社が用地を確保。機材の輸入や設備認定、系統連系をエネラ社の国内サポート業務を担当している金子かわらが、設置工事を藤田建設が請け負う。高さが15メートル未満で建築確認が不要なため、手続きが簡単なのが特徴。建設費は1基400万円が目安という。秋田、宮城、広島の個人や企業から計18基を受注し、男鹿市内で稼働を始めた。さらに24基を建設中で、今後は年間に100基の受注を目指す。
このようなコスト関連の数字が報じられることは珍しい。また、建築確認申請の要・不要が高さで決まるというのも初めて知った。