効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■太陽光発電による水素製造と貯蔵

 昨日も清水建設について書いたが、今日も同じ事業者が、産総研(AIST)と共同で、福島県郡山市の市営卸売市場で、太陽光発電でつくった電気を水素に変えて貯蔵する実験を始めたと報じられている。発電量が多い昼間に水素吸蔵合金という金属を使って水素を貯蔵し、卸売市場の電力使用量が高まる早朝に電気に変えて利用するということだが、7月23日から運用を開始したようだ。

 この共同開発は、産業技術総合研究所の福島再生可能エネルギー研究所(FREA)を拠点とし、2016年1月に始動。約2年をかけ再生可能エネルギーを利用した効率的な水素製造技術、水素吸蔵合金による水素貯蔵・放出技術、清水建設が開発した建物のエネルギー管理システム(スマートBEMS)によるシステム全体の最適な運用技術を確立している。このシステムを管理棟に適用し、日常的な運用を行うことで、CO2排出量の削減効果と維持管理費の定量評価を実施し、2020年度の実用化を目指すとのことだ。管理棟(床面積2,600m2)に適用するHydro Q-BiCは、総出力64.5kWの太陽光パネル、製造能力5Nm3/hの水素製造装置、水素貯蔵量80Nm3の水素貯蔵装置、出力3.5kWの燃料電池×4台、電力貯蔵量10kWhの蓄電池×2台から構成されている。システムの運用にあたっては、6時‐18時に太陽光パネルで発電した電力のうち建物で直接使用できない余剰電力(最大30kW)を使用し、1時間に最大5Nm3の水素を製造・貯蔵。管理棟の電力使用ピーク時間帯の朝5時‐9時に水素を使った燃料電池からの発電と蓄電池からの放電により、最大34 kWの電力を太陽光パネルの発電に上乗せして管理棟に供給している。

 卸市場の電力消費量が案外小さいために、このシステムがうまく運用できるのだろう。だが、3.5kWの燃料電池がどの種類のものか、どこがメーカーかは示されていない。また、燃料電池の排熱利用も述べられていない。また、水素貯蔵合金は水素の吸着、放出を繰り返すと急速に貯蔵容量が小さくなると聞いていたのだが、この辺りのことは今後の実績発表を待つしかないのかもしれない。いずれにしろ、水素関連の技術、市場が今後どのように展開するかまだ分からないようだ。

 今日は地域自治体の夏祭り。昨日の予定が雨で今日に繰り延べ。西宮からこのために来た孫娘と両親が勇んででかけた。ゲーム券を買うのに長い行列。

 

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