効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■東京電力、千葉県で500万キロワット連系可能

 7月17日に日記に書いたことだが、東京電力は千葉県で系統容量が不足していて、新規の接続案件については出力抑制を前提としなければならないという趣旨の発表をしていたが、今日、次のような報道があった。千葉県には東電系の大型の火力発電所が集中しているが、点検などで稼働していないケースもある。その際に生じる送電線の空きを開放する。東電はこの取り組みで新たに500万キロワット程度の電力を送電できるとの試算を国に提出した。太陽光発電事業者などに発電量が多くなる昼間などに出力を抑えてもらうことが条件になる。東電では出力制御が必要な時間は年間の1%程度になるとみている。

 再エネ事業者は発電所をつくる際に送電線を使う権利をおさえる必要があるが、東京都などに送る送電線は空き容量が乏しいとして、東電は新規の接続を止めていた。これを出力制御を前提に新規案件の接続を受け入れるということだ。東電の送配電事業子会社、東京電力パワーグリッド(PG)によると、千葉から東京方面への送電線の使用の申込件数は今年5月時点で約1万4千件あり、総容量は1030万キロワットだった。今回の取り組みで半分を受け入れられるかたち。残り半分については、引き続き、調整を続けるとしている。

 火力発電所の定期点検での停止期間はそれほど長くないはずだし、電力消費がピークとなる時期は避けているはずだ。太陽光発電が出力抑制されるのは、電力需要が少ない時間帯に快晴になっていると、火力発電所などの出力を抑制しても発電が多すぎる場合に発生すると理解しているが、それから見ると、今回の試算には疑問を感じる。出力制御さえ受け入れれば送電容量には余裕があるのだから全量接続しても良いように思える。太陽光発電事業者は、出力抑制を計算に入れても事業性があれば接続して貰えば良いだろう。東電の原発は稼働していないから、火力発電所の柔軟性を考えれば、いま希望が出ている接続案件は、もっと受け入れることが出来るように思える。